やがて会う日のために
知多教会牧師 内藤新吾
「すべてのことが許されている。」
しかし、すべてのことが益になるわけではない。
だから、あなたがたは、何をするにしても、
すべて神の栄光を現すためにしなさい。
(コリントの信徒への手紙I 10章23、31節)
多くの方たちのために、また神のために、奉仕を為し尽くした杉山則子姉の亡くなられた日、アメリカのジョン・デンバーも自家用飛行機事故で亡くなった。ギターひっさげた彼の「カントリー・ロード」は、私たちの多くもその歌詞を口ずさんだ曲だ。彼が主演した映画「オー、ゴッド!」も、まずまず人気が出て、神様役のジョージ・バーンズは同じで、シリーズが3作まで進んだ。しかしやはり私は、最初の作が最も単純で好きである。
設定は、神様が現代にメッセージを送るため、一人の男すなわち主人公のスーパー支店長を指名する。最初は彼の家に手紙が送られる。友人のイタズラだろうと破り捨てても、次の日、務めるスーパーの彼がめくるレタスの葉の間から、また紙が出てくる。店をおいて約束のビルの27階に会いに行く。部屋には誰も居ないがインターホンから声だけがする。やはり友人のイタズラかと思うが、その後帰ろうとしてエレベーターに乗っても、どの階を押しても27階に停まる。観念してメッセージを聞く。神様が言うには、人間は好き放題やっているが、世界が良くなるのも悪くなって終わってしまうのも、人間次第だ、との単純なメッセージだ。これをみんなに伝えろと言う。やはり付き合えないと主人公は思う。しかし、あの手この手で神が彼をとらえて離さないのである。神は彼の前に見える姿でも現われ、同乗する車の中で雨を降らせ(急に他の人に迷惑になるからと車内だけに)、新聞社に談判しろと彼を押し出す。ついに彼も本気になる。しかし、その記事が新聞に載るや、全キリスト教会およびユダヤ教から彼は批判を受け、生活の首を絞められる。
最後は、彼がある牧師に、「あなたは金儲け主義の偽牧師だ。神様も別の商売やった方がいいと言っている。」と、その牧師の伝道集会でマイクを持ち、言ったため、名誉毀損で訴えられ、裁判で不利な立場に追い込まれる。彼は裁判長の助言も聞かず、弁護人を付けない。しかし最後に彼は、証人に神を呼びます、と発言する。そこに、とうとう、神が登場するのである。そこから先はもう書かない方がよいだろう。胸がすくような解決、そしてほんとうに心がジーンと暖まるラストである。ぜひ機会を作り、観てほしい。
私はこの映画の、全体的にはコメディーだが、大切なことを言っている内容にやはり何度観ても心を打たれる。そのひとつは人間の自由意志ということである。悪をなすのも善をなすのも、お前たち次第、しかしわたしは(神は)、お前たちを信じている(期待している)、との神の言葉は、教会こそ真剣にこのことを受けとめ考えねばならない課題である。教会は、自分たちだけの集いのことではなく、常に広く世界を自分の問題としてとらえ、改善するための具体的な祈りをしていかなければならないと思う。それが地上を歩む私たちの、魂のための成長であり、使命である。また既に地上を去った者たちも、そのことを共に祈り応援をくれている。やがて再会をする愛する者たちや、また神様に、できれば「あなたはよくやったね。」と言われたいものである。
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